アイマイ上司の胸のウチ
ブツブツと言っている女子社員は、そのまま放置しておいて。
例のオトコが狙いを定めた顔つきで、席を立ち上がろうとした時――
「大平(オオヒラ)、部長がオマエに話があるらしい。
大事な件だろうし…、早く行った方が良いぞ?」
「え、マジっすか!?」
俺の呼びかけで、ハンターのような眼つきは一気になりを潜めて。
「ほら、行って来いよ!」
「うわぁー、最悪なんすけど…」
上司の俺には敵う訳もなく、渋々だが向かって行く大平。
さっきまで彼女が捕まっていた、酔っ払いオヤジの下へと・・・
「悪いな・・・
仕事に戻るから、お先に失礼する!」
「お疲れ様ですー!」
身近にいた部下に声を掛けて、カバンを手にして立ち上がった俺。
何としてでも手に入れたくなった、彼女のところへと向かった・・・