好きな人と同居中★<短編>
「拓也くん、行ってらっしゃい」
拓也くんは7時に出勤。
近くの中学校の教師をしてる。
「オイ、俺の靴下知らねーか?」
「知らないし」
なんで私が友也の靴下の場所、知ってんのよ!?
「おかしーなぁ…。青いやつだぞ?」
「…あぁ。拓也くんが履いてた」
「あぁ?!…あの糞親父」
「行って来まーす」
「「行ってらっしゃい!」」
私のパパは会社員。
「そろそろ行くぞ」
「うん!」
私と友也は同じ学校だから一緒に登校している。
って…
まだ7時30前なんですけど!?
私の家からだと、歩いて15分の距離に高校がある。
8時に出れば充分、間に合うくらいだ。
「乗れよ」
友也が自転車を車庫から持ってきた。
「まぢ?!…私、重いよ?」
「いいから。乗れって!!今日、俺、部活の朝練なんだよ」
「は!?聞いてないし」
「言ってねぇし」
私は自転車にまたがった。
「行くぞ。飛ばすから、しっかり掴まってろよ」