あたしのなり方

入学して部活

中学校の入学式を迎えた桜。

桜が入学した南中は、どこの小学校とも混ざらずに、そのまま持ち上がりの珍しい学校だった。

だから、入学式も見渡す限りの友達。

違うのは先生と、制服ぐらいだった。

「見て~!スカーフの結び方ってこうやって膨らませた方が綺麗なんやって!」

姉から聞いた「制服のオシャレ」を自慢気に友達に話している桜。

式が終り、それぞれの教室に入っていく新入生たち。

「なんや~大西!お前も同じクラスかぁ~。最悪」

女の子とは思えないような言葉で、幼馴染みの男の子とじゃれ合っていた。

そして新しいクラスで、色々と順調に事が進み、クラス役員を決めることになった。

仕切りたがり屋の桜が、委員長になりたくない訳がなかったが、委員長は推薦で決めるらしいのでおとなしくその様子を見守っていた。

結果は…16票!2番手の子よりも10票差を付けての圧勝だった。

桜はまぁー当然だろうと思いながらもうやうやしく教壇に立って挨拶をした。

自分は、こういう人間。人前に立ってみんなを引っ張らなな!

桜の変な自信は後々痛い目を見る事になるのである。
< 2 / 3 >

この作品をシェア

pagetop