ウサギ
ガチャッ。
インターホンを押す素振りを見せず
家の鍵を開け
“おじゃまします”の一言も言わず
我が家のようにズカズカと入る秀吉。
「…おじゃましますっ。」
って、なんで弟の俺が言ってんだよ。
シンプルな白のインテリアの家。
スタスタと1つのドアの前に来させられた。
ただの木製のドア。
秀吉は一呼吸おいてからドアを開けた。
ゲホッ…
俺は思わず鼻をつまんだ。
ちょー酒臭い。
部屋は散らかっていて
先程のリビングに繋がっているとは思えない汚さ。