おさなな・ぺっと
そうか。

健太とはいつも会ってたしおばさんとも話したりしてたけど、こうして健太の家にお邪魔するのって、ホントに何年ぶりかしら。


あたしはおばさんの明るく優しい声に癒されつつ、


「健太くんに会いに…」


と用件を伝えた。


とたんに、早く脈打つ心臓。
耳が熱い。


でも自分の指で触ってみると驚くほど冷たくて。

「まあまあ。分かったわ。けんちゃ~ん」


とおばさんが健太を呼ぶ名前が昔と変わらないことにプッと噴き出してしまった。
< 25 / 35 >

この作品をシェア

pagetop