おさなな・ぺっと
「結菜だよ。入っていい??」

いちおうノックしてから、あたしは健太の反応を待つ。
柔らかな木目が美しい扉には、KENTA、とネームプレートがついている。

あ~、これってずっと昔からのじゃん。
ゾウが雲の上に乗ってる、っていうイミフメイなシチュエーションのネームプレート。


でも可愛いぞ健太。
だから許しちゃる。


「勝手に入れば」


なんて、愛嬌のないこと言うんだから。



「はいはい、勝手に入っちゃいましたよー」


ってドアを開けて乱暴に閉めようとしたのだが。
ゴンッと頭に何かが…。


ドア、じゃん。
何これ。


あはは、ばかみたい。
ドア、鍵かかってるわ。
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