おさなな・ぺっと
「…でさ、健太はT中受験すんの??」

あたしは健太の部屋に戻って、じゅうたんの上に正座した。

久しぶりにこの家に来た、っていうことと、事の大きさで緊張してた。


健太は少しだけ間をおいてから、窓から外を眺める。

こっちを向いてくれない。

距離。
近くて、遠いね。
もうずっと、あたしたちってこの距離だね。

少しずつ離れてるかな??

切ない。
悲しい。
寂しいね。
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