おさなな・ぺっと
止まらない、雨のような涙。
窓の外では澄みきった空が広がっているのに。


自分でも、どれだけ自分が泣いてるのか分からないくらいに、とにかくボロボロと雫がこぼれおちる。

言葉が出なくなった空回りする口は、ずっと前からしょっぱくなってる。


手もベタベタするし、鼻水すすってばっかで、どう考えても醜いよね。


でもね。
それだけあなたが好きなんです。


あなたを失いたくないから、あたしはこんなに泣くんです。


「だから健太…、そばにいてよぉ……」
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