季節のあいだに
あたしが奈津を避け始めると、周りの女子はだんだんあたしと普通に接するようになった。

いじめもなくなった。

あたしはほっとした。



でも…

あたしが奈津を避けたのは奈津のため?

奈津のためなんかじゃない。
全部あたしのためだ。
あたしがいじめに耐えられなくなって逃げたの。
あたし最低だ…



奈津は前のように話しかけてこなくなっていた。

あたしが避けてたから、冷たくあたってたから…

あたし馬鹿だ。
奈津のとなりは、なんだか寒いよ。
こんな近いのに、すごく遠いよ…

奈津の横顔が、こんなそばにあるのに…

ねぇ奈津、
もうこっち向いてはくれないのかな…
< 14 / 24 >

この作品をシェア

pagetop