季節のあいだに
奈津はなかなか戻ってこない。
帰りのホームルームが終わっても、奈津は戻ってこなかった。

ぽっかり空いている奈津の席を見つめ、あたしは1人教室に残っていた。
気になって気になって、何も手につかない。

でもほとんど答えは出てるよね。
奈津はきっと受け入れた。

あの2人がカップルだったら…とってもお似合いだもんね…


あたしなんて奈津に釣り合わない。
ちょっと話せるようになったくらいで喜んで…あたし、馬鹿だ…


涙が頬をつたった。
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