禁断の惨劇

『蓮のヤローが先に行くから場所教えろだってよ』


『うぃー了解
んじゃ、駅まで行きますか!』


それにしても行動早すぎじゃねーか?
ま…いっか。


『あのぉ…
話聞いてたんですけど…
気をつけて下さいね』


『あ!亜由美ちゃん!
久しぶりだねぇ
大丈夫だから心配しないで!』


亜由美ちゃん…
久々に見たな。
しかし、毎回思うんだが店長の娘さんとは思えない容姿だなあ。


『あの…用が終わったら
また来て下さいね!』


『うん』


『―…よし行くか!』

『おう!』


一旦、各自家で準備して集まったのは夕方になった。


…しっかし薄暗い天気の日の駅は不気味だな。


『う~夏なのに寒いなあ』

…まるで俺達が村に行くのを拒んでいるような…。


『そういや今日は雨降るらしいな
だから寒いんだろ』


雨…。


『お!電車きたきた』



―…客が少ないな。

『中でも寒いな~』


『…あ!
おい!お前はこんな時も景色を楽しまずにバカみたいにパソコンか』


『仕方ねーだろ
情報集めるのに必要なの!』



『そえだぞ
俺の分までこいつには働いてもらわなきゃいかんのだ!』



『聡…殺すぞ!』


『冗談冗談!』


…なんか眠たくなってきたな。

『眠いのか?
着くまで長いから寝ていいぞ』



…眠い
2人の言葉がどんどん遠のいていくようだ。

そういや
あの日もこんな天気だった……

< 8 / 30 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop