君はここにいた。



「宇佐見も手伝い?」



 先生の後ろについて歩きながら、アサギが聞いてくる。



「うん」



 とだけ、短く答えた。




 できるだけ、関わりたくないんだ。




「やんなっちゃうよな」



 そしてアサギは僕の耳元で
 


「こいつ、人使い荒いから気をつけろよ」



 そう小声で言って、ニカッと大きく笑って見せた。



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