君はここにいた。



「行くよ。俺、命懸けてでも宇佐見を助けに行く」






 あぁ。
 そうだ。


 僕は、アサギのこの笑顔が苦手なんだ。


 孤独や苦しみや悲しみ、それから怒り。
 そんなモノなんて知らない、太陽に光照らされたその笑顔。



「…言葉でなら、何とでも言えるよ」



 僕は耐え切れず、足早に教室を後にした。



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