〜148㎝の王子様番外編・千春&いつき編〜
「淋しかったんだからぁ…!!馬鹿ぁ!!」

泣きながら言った。

「うん…。」

いつきはそう言いながら、優しく頭を撫でた。

「今日っ…初デートだからっ…楽しみにしてたのに…!」

あたしって我が儘だなぁ。

「うん…。ごめん…」

いつきがこんなに謝ってくれるのに、

「あたしとは手繋いでくれないのにっ…なんであの子と手繋ぐのぉ…!」

まだ言いたりない。

だってそうすればいつきが優しく頭を撫でてくれるから。

「でもっ…あたしもごめんね?変な意地張って…」

「吉野。」

いつきはあたしの名前を優しく呼んだ。

「なに??」

あたしは体をいつきから離し言った。

「これ。吉野にやる」

渡されたのは大きな袋。

なん…だろう。


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