23.5cmの卒業証書 from ペアリングを外して
私の心に点された火は、どんどん気持ちを燃やしていった。
男同士でふざけ合うあいつを見ては火力が上がり、心は痛む。
触れ合うことや言葉を交わすことをぐっと我慢するから、胸はずんずん重くなっていく。
燃えた木が炭に変化するように、燃えた私の気持ちもガラリと変わってしまった。
思春期ということもそれを手伝ったのだろう。
少し前までは毎日ケンカができればそれでいいと思っていた。
もうそれじゃ足りない。
微笑み合いたい。
手を繋ぎたい。
そういう意味で特別になりたい。
話すことすらなくなって距離はぐんと離れたのに、前よりもずっと近い存在になりたいと思うようになった。