おてんば×プリンセス★
「ユリア！学校に遅刻するわよ！」


朝ご飯の準備をしながら、私を起こすお母さんの声が私の耳に
届いた。


そこで私は、「はぁ〜い。」と、締まりの無い声で寝ぼけた返事を返す。


そして、お母さんが声をかけても起きない弟2人が被っていた掛け布団を取って「起きなさいっ!!」と、少し怒鳴る。


その声を聞いてからでしか起きれない私のバカな弟たちは、


タンスから自分のタオルを引っ張り出して、引き出しも閉めずに、洗ってあるキレイなタオルで汚れた靴で歩く、汚い家の床に引きづりながら、目をこすり洗面所まで行く。


そして、顔を洗ったあとは、朝から家の床を掃除するかの様に引きずり回したあのタオルをで顔を拭く。


床掃除のお手伝いをするのはとてもいいことだけど、そのタオルで顔を拭くのは、
どうかと思うよ、弟たちよ。



と、思いながらいつも歯を磨いている私は、思っていても教えてあげないと、いう1番親切なやつで、そんな私も急がないと遅刻しそうだった。


「3人とも、急ぎなさい!!!」


と、さっきより、びっくりマークがひとつ増えたお母さんの言葉に急かされながら、朝ご飯を口に詰めた。



朝から頑張ってご飯の準備をしているお母さんだが、実際朝はたいして時間がないので、味わうどころか残すこともある。


朝ご飯、別にいらないのに。なんて言えない私は、出来るだけ残さないように口に詰める。



「ボビボウババベビバ。」



「ごちそうさまでした。」そう言いたくても、口に食べ物がいっぱいで言えない現実。



ドンマイ！言おうとしているだけでも、賢いよ。と、思いながら制服に着替える。



「いってきます！」



と今度はちゃんと言って家をでる。

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