再会
休日でかなりの親子連れで賑わうデパート


「早めにお昼にしますか?」


俺は彼女にそう言って、菜乃花ちゃんを呼びに行った


菜乃花ちゃんに靴を履かせながら彼女の待つベンチに目をやる


彼女はどこかの女性と話をしていた


彼女の顔は楽しそうでも嬉しそうでもなく、困ったような表情で、でもそれを悟られまいと微笑んでいるかに見える


左手を右手で隠すように足の上に置いている彼女


話をしている女性は声が大きく、こっちまで聞こえてきた





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