再会
俺は祐未を助けたんだと思ってヒーロー気取りだったのかもしれない


「桜木さん…あんな時は断らないと…」


でも、祐未の口から出た言葉はお礼とは程遠い言葉だった


「余計なことしないでください」


「え?」


祐未の表情は少し怒っていて、少し悲しげだった


「これが私の仕事なんです…もう、店には来ないでください」


「桜木さん…でも…俺は…」


祐未は俺の言葉を最後まで聞かないまま、またあのスケベなオッサンのいるテーブルへ行ってしまった


そして俺は、何も出来ないまま、祐未に背を向けて、正彦と店を出た





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