再会
客がだんだんと減り、夜中を過ぎ、1時になった


「彩ちゃん、お疲れ様」


ママの声に俺はドキッとした


祐未と二人っきりになれる?


「ママ…ご馳走さまでした」


するとママは金額を書いた小さなメモを出した


こういう夜のお店は、周りに金額がわからないように、そういう配慮をしているところがあるそうだ


支払いを済ませた俺は周りを見渡す


他の客の手前、店の中で祐未と親しくするワケにはいかないし、一緒に出るワケにもいかない


俺は店の外で待とうとドアを開けた


「お客様…」




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