★甘美な、とろける夜☆―with chocolate cake
外に出ると雪の粒が大きくなり、髪の毛に、コートに落ちてきても白くなるだけだった。
本格的に降って来たなぁ。
待ち合わせした時間よりも、気温が下がってきたせいか、手の指がかじかんで冷たくなり、ふぅっと息を吹き掛ける。
先輩は相変わらず、無表情のままだし…寒くないのかな。
「ケーキを予約しちゃうだなんて、先輩は、最初から一葉をおうちに呼びたかったんですねっ!!一葉は嫌われてるんじゃないかと思い、心配でした…」
「うちに呼びたかった訳じゃない。ただどこ行っても混んでるし、受験もあるから…外に居て、風邪ひきたくないだけだ。
お前、ケーキ食ったら帰れよな…」
「嫌ですよっ!!
だって、一葉、“彼氏のお家にお泊まりしちゃうね”って言ってきちゃいましたぁっ。そしたら、お母さんもお父さんもフレンチのディナーに行くって言ってましたよ?」
「…そりゃ、お前をディナーに連れてきたくないだけだろっ!?」
先輩は渋い顔をしているけれど、今日は先輩と居たいんですよ。
「とにかく、帰れよな…送って行く…かっ、おわっ、危ねーなっ!!」
本格的に降って来たなぁ。
待ち合わせした時間よりも、気温が下がってきたせいか、手の指がかじかんで冷たくなり、ふぅっと息を吹き掛ける。
先輩は相変わらず、無表情のままだし…寒くないのかな。
「ケーキを予約しちゃうだなんて、先輩は、最初から一葉をおうちに呼びたかったんですねっ!!一葉は嫌われてるんじゃないかと思い、心配でした…」
「うちに呼びたかった訳じゃない。ただどこ行っても混んでるし、受験もあるから…外に居て、風邪ひきたくないだけだ。
お前、ケーキ食ったら帰れよな…」
「嫌ですよっ!!
だって、一葉、“彼氏のお家にお泊まりしちゃうね”って言ってきちゃいましたぁっ。そしたら、お母さんもお父さんもフレンチのディナーに行くって言ってましたよ?」
「…そりゃ、お前をディナーに連れてきたくないだけだろっ!?」
先輩は渋い顔をしているけれど、今日は先輩と居たいんですよ。
「とにかく、帰れよな…送って行く…かっ、おわっ、危ねーなっ!!」