天使の中身は悪魔なお姫様!?



次の日は歩夢も一緒やった。


今日は亜子を歩夢も見るんかもしやん、とか思たら、少し嫌になってくる。


ゴオ――――――・・・ッ

また今日も強くて甘い天使の香り・・・。


きっと亜子。
きっと、きっと、きっと・・・亜子。



オレは公園の外を見る。

やっぱり。

この風は亜子の風。



「歩夢、ちょっと待ってろ。」


「は?!」


歩夢を置いて、オレは亜子に駆け寄った。


また、天使の瞳を見るために・・・。




「亜子―――っ!!」



オレは叫んだ。

亜子はやっぱり栗色の髪を揺らして、極上の笑顔で、オレを振り返った。


「あ、昨日の人!!」


亜子はそう言って、歩く足を止めた。





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