雨女がくれた恋の奇跡
佐藤工場長の話しを聞いて、俺は自分の今までの頑張りを誉められて


「佐藤工場長そのお言葉ありがとうございます」

「これからも部下の指導や自分のこなす仕事に対して頑張ります」


「ほら綾野お前ももう一度頭を下げろ」


「すいません工場長」


「私を心配させるなよ綾野」


「それより頑張れよ!綾野。島田。私はお前たち若者がこの会社でいま以上に大きくなってくれることを待っているよ」


「じゃまた明日な!」


背中を向けて穏やかな顔をしながら、俺たちふたりの前から去って行く佐藤工場長に先輩も俺も嬉しい顔をして、


元気な声で「お疲れ様でした」と声を揃えて伝えた。

私はあいつらの若者らしい元気な声を聞いて、私もいい社員を持ったと実感した。


タイムカードを押しに行こうと事務室に行ったら、立花さんがそこで待っていた。


事務室のソファに座っていた。立花さんが俺と先輩が事務室に来た途端に立ち上がり。


俺たちふたりの顔を見て、「疲れた顔でタイムカードを押してくるかと思っていたけど、ふたりともニコニコした顔で来て何かうれしいことでもあった?」


先輩はうれしい顔をしながら、「立花。待っていたのか」


「バカ高島に仕事を押し付けられて、こんな時間まで作業がかかって、ごめんな」


「もう時間も8時だし」


「鈴木と立花の悩みは改善されて、よかっただろう」

私は照れた顔で島田に感謝の気持ちを伝えた。


「うん・・・ありがとう。私も鈴木さんも気が晴れたし」


「それに今夜。飲みに行くんでしょ。約束したんだから忘れてないわよ」


「だからふたりを待っていたの」


「長話しは居酒屋にでも行ってから、話すからまずは飲みに行くか」と俺が張りきって、仕切るように言ったら、
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