雨女がくれた恋の奇跡
「食堂の前にある販売機で、栄養剤でも買って、飲んだらどうですか?」


「そうだなそれがいいな」

先輩が頭痛で痛い顔をしている後ろから、立花さんが出勤して来た。


「おはよう」


「立花さんおはようございます」


「あぁ〜頭が痛い」


俺よりもけっこう飲んでいた。島田先輩と同僚の立花さんはふたりして、頭が痛いと言って、二日酔いをしていた。


「昨日。飲んだこと以外は全部忘れているのよ」


昨日。立花さんが酔って、口を滑らせて、俺に言ったことを一応覚えているか聞いてみた。


「私。昨日。酔ってなにか変なこととか言った?」


「昨日ですか?」


「いゃ別になにも言ってなかったですよ」


そこに栄養剤を買って来た。島田先輩が割り込んで来て、「綾野くん立花は昨日。君になにか言っていたよね」


「正直に話そうよ」先輩が俺と肩を組んできて、陽気に言ってきた。


「2本買ったから、立花お前も1本飲めよ」

低い声で、「島田ありがとう」と私は言った。


立花さんが俺と先輩の後ろで栄養剤を飲んでいる最中に俺に話して来た。先輩に「島田先輩もうやめましょうよ」と俺は昨日の話しには参っていた。


ふざけながら、話していたら、工場長が歩いて来て、厳しい顔をしながら、島田と立花と綾野「ふざけてないで、仕事始めるそ」と怒鳴られて、俺たち3人は真面目な顔をして、「はい工場長すいません」と頭を下げた。朝の9時からお昼12時の休憩まで仕事を始めた。


午前中。私は街にいた。


「夜。外に出るよりも」


「明るい時間に外に出る方がいいね」


「どこへ行こうかなぁ」
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