雨女がくれた恋の奇跡
「私が片ずけてあげようか」


「いいよ悪いよ夜も遅いし」


俺は待ちくたびれたアイリに片ずけなんてして、ほしくなかった。


「コーヒーでも飲んでゆっくりしてよ」


俺はそう言った。


「うんそうするよぉ」


「明日は買い物しながら、デートしょうね」


「そうだねぇ楽しみだねぇ」


「今日はごめんね。遅くまで待たせて」


「別に大丈夫だったよぉ」

30分経って、


「コーヒーごちそうさまぁ」


「じゃ私は帰るねぇ」


俺は心配して「家まで送ろうか」と言った。


「じゃ家の近くまで、お願いします」


「じゃ送るね」


水たまりの近くまで来て


「光。お休みのキスをして」


「いいよ。してあげる」


俺は誰もいない暗い夜道の真ん中で抱きしめてキスをしてあげた。


「チュ・・・」


「ありがとうございますぅ」


「私の家ここから近いんだぁ」


「明日のデートの待ち合わせは、真っすぐ光の家に行くからね」


「そえだね。それがいいね」


「じゃ明日ね光」


「またねアイリ」


私は水たまりの中で人間からゼリー状の生命体に姿を変えて帰って行った。
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