王子様とツンデレ姫
閉められた?

ってことは……

「出られないの?!」


「そうなるな」


そんな!
こんな壁も何にもないところで男の子と二人っきりだなんて!

危なすぎる!



「誰かぁっ、いないのぉ!?」


あたしは叫んでた。


ここから、一刻も早く出たい!
みんなと話したい!


「誰かっ!出してっ!」


「やめとけって」


なっ!
なんで、こんなに冷静なの!?


「だって、だって閉じこめられて…」


そのとき、身体の力が一気に抜けた。



あたしはその場に座り込んでしまった。


「おい、どうした?」

「あ、あれ…?た、立てないみたい…」


あたしは涙目で言った。


怖い…
怖いよ…。



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