Memory's Piece
波狼に労られるなんて、不覚だ。と思いつつも何処か心地いい。
ふんわりとした心に少しだけ戸惑いつつぽふぽふと叩いてくる尻尾に幸せを感じていると突然、ごぉーん!!ごぉーん!!と大音量で鐘が鳴った。
身体の芯まで響くような低くて大きな音で。
「は??な、何?」
「・・・・・・・うわ、ビビる」
「あらあら、びっくりしたわ」
三者三様の反応をしたボクらをあざ笑うかのように鐘が鳴り響く。
『…始まる』
『始まるよー、聖なる宴ー』
『そう、全てはカケラの為に、ひひひ』
『何のカケラ?』
『何のカケラ?』
『…それは、記憶』
『それが、………"Memory's piece"』
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