Memory's Piece

何だか楽しくなって、ボクは口角を吊り上げた。

ボクにとって良いものであれ悪いものであれ、何かが進み出すのは間違いない。

それは欠けてたパズルのピースを見つけたときの感動にも似ていて、ボクは尻尾をぶんぶんと振り回した。

喜びで高まった体を軽く解して、ボクは深呼吸する。

気配を完璧に消しつつ、動きは迅速に。


「かくれんぼみたいだ。」


ふふっ・・・と小さく笑って、ボクは地面を蹴って空に身を踊らせた。

.
< 19 / 237 >

この作品をシェア

pagetop