Memory's Piece
気配なく私の横にいつの間にか降りたっていたみーちゃんは、私が見つめていた地面を興味深そうに見つめて「何かあるの?」と聞いてくる。
何かがあって、それを見ていたわけじゃなかったから、私はフルフルと頭を振って、ふとみーちゃんの横に立っている人に気づいた。
向日葵みたいな人。
なんだか目にまぶしくて、ついつい見つめてしまうと、私の視線に気づいたらしい彼(彼女・・・かしら?)は、小さく会釈をしてみーちゃんに視線を投げた。
「桃亜姉、これ零一。レーイチ、この人が桃亜姉。」
「初めまして、桃亜さん。レイ・・・と呼んでくださる?この猫ったら、何度も言ってるのに・・・」
「いーじゃん別に。零一が本名なんだし。」
「初めまして、レイさん。」
「あらぁ~。桃亜さんはいい人ね♪」
「零一のいい人基準ってそこか。あ、ウサギはそこに置いとけばいいよ。」
「はいはい。桃亜さん、ちょっと失礼しますね。」
「まぁまぁ・・・!!あーくん、どうしたの!?」
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