Memory's Piece

ルーキーの癖に力はそこそこあるみたいだけどそこはそれ、このゲームのプロとも言えるボクはそう簡単にやられたりはしない。

だからボクは賭けに出ることにした。

ホント、ムカつくけど死に神君をなるべく殺したくはないから月夜見で攻撃する訳にいかないし。

多少切られても構わないから話がしたいと訴えてみようか。

頭に浮かんだ思考にボクは一瞬フリーズした。

自分で言うのもなんだけど、理性的意見だ。

・・・・・・・ウザッ。



ここじゃ素でやるつもりだったのに。

いつのまにかリアルでの猫かぶりに汚染されてたのかとボクは心の中で密かにガックリと肩を落とした。

グルグルと考えていたら死に神君はまた大鎌を振り下ろしてきた。

それもさっきみたいに月夜見で受け止めたボクはそのまま思考を止めずに頭をフル回転させていた。





・・・・・・・うん、白状するけどさ

ちょっと油断してたんだよね。


・・・・・・驚いたことに死に神は思考の海に溺れていたボクの首根を素早く掴んできたんだ。

ちょっとビックリしたよ。
ルーキーってたいてい頭使わずに突っ込んで来ることしかしないから。

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