Memory's Piece
戦闘中に目を瞑るなんて、自殺行為だ。
防げないにしろ、致命傷を外すくらいの事はしないと反撃できるものも出来なくなってしまうというのに。
呆れながら、頼兎から目を離し、ボクはゴミ虫と対峙する。
ボク、虫嫌いなんだけど、しょうがないなぁ・・・。
「あーあ、予定変更だ。
この偽物のボクをブッ潰す!!」
猫耳と猫尻尾を持っててもボクは別に相手をいちいち襲ったりしない。
というか気にもしない。ボクの二つ名に尾ひれがつこうと大抵は気にも留めないんだけど。
ただ、こういうふざけたプレイヤーの尾ひれは邪魔だ。
殺気を諸に出して、怒りを表現してやるとゴミ虫女は体をくねらせた。
「あらぁっ、妖猫サン♪
アナタに用はないって言ったけどぉー?」
「残念ながらボクは君に用がある。
生きて帰れると思うなよ、雑魚が!!」
ボクと自分を対等だと思い込んでいるこのゴミ虫が鬱陶しくてしょうがない。
それに自分の事を可愛いと思い込んだ仕草やしゃべり方はあまりにも滑稽だ。
鏡を見ろ!!と言いたいね。きっと鏡が拒否して割れるに違いないけど。
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