Memory's Piece

ゴミ虫女が投げてくる無数のナイフをボクは月夜見であしらう。

動作も武器もあまりにも不細工だ。

・・・・頼兎や波狼を見習ってほしいね。

ルーキーだったときの波狼やルーキーの頼兎の方がよっぽど美学があったよ。うん。


「はっ、これだけでお終い!?
ボクをもっと楽しませてよ!」


ナイフを叩き落とすだけなのにも飽きて、グッ・・・と力を込めてゴミ虫女の懐に入り込む。

決して誓うけど、急所は外して、ただ動かなくするだけだ。

楽に死なせる??そんなの許さないよ。


「いっやぁーん♪
麻衣、怖ぁーいっ!!」


「死滅しろ、ブリッコ害虫!!」


あまりの嫌悪感に意識が飛んでしまいそうになるのを、意地で繋ぎとめて、ボクは月夜見を振った。

首元を切って少しずつ血を抜いてやろうと考えてのことだったけど、それを読まれてスルリとかわされてしまう。

うん。分かってる。そんなの読めちゃってるって。

考えが浅いゴミ虫女を追って、そこでまた月夜見を振る。


「もう、麻衣は野蛮な妖猫嫌ーいっ!!」


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