Memory's Piece
 
 
「言ったよねぇ?
麻衣の狙いは、妖猫サンじゃないって♪」


イラッとさせるしゃべり方にハッとした。

そうだった。頼兎がいるの・・・・・・すっかり忘れてた!!

ボクが振り落とすのを読んでいたらしい糞ゴミ虫に腹が立った。

でも、そのことに気が付けなかった自分に更に腹が立つ。

バッ・・・と頼兎を見るが、もう遅い。


「ざぁんねん♪
ルーキーの核は戴くわねっ♪」


「......このっ、ゴミ虫風情で!!」


ゴミ虫女を追いかけてビルから飛び降りても、ウェイト的にもゴミ虫女より軽いボクには追いつくことは不可能に近い。


「ってアレ、まさか......ナイフ!?」


気づくのが遅い!!この糞兎!!

なんて悪態ついてみても、ボクの失態であることには変わりない。

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