Memory's Piece
「妖猫のミケ・・・・!!」
「はぁい♪魅稀だょー」
尻餅をついて必死に後ずさる男をゆっくりと追いながらボクはニッコリと微笑んで見せる。
ボクは魅稀。
この世界じゃ、ちょっとは名の知れた存在。
妖猫のミケっていうのは勝手につけられたあだ名みたいなもの。
知らないうちについてたんだけど・・・・結構気に入ってるんだ。
「さて。しゃちょーさん。大人しく殺られてくれるなら楽に逝かせてあげる。抵抗するなら少しずついたぶってあげる。お望みはどっち?」
「・・・・・・・ひっ!!」
わざわざ選択肢をあげたのに男はワタワタと逃げることしかしない。
すっごいブザマ。
月夜見を煌めかせて横一線に男の首元に走らせたボクは、ふんわりと微笑む。
「はい、たいむあーっぷ。」
舞い散る鮮血が体を染めていく。
ゆっくりと傾いで行く男の体を無感動に見下ろしながら撥ね飛んだ頭をキャッチしてボクは男の目玉をえぐり取った。
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