Memory's Piece

「任務しゅーりょー。あーあ、汚れちゃったじゃん。」


鉄の匂いが漂う狭い空間で月夜見を振って血を振り飛ばしながらボクは自分の体を見下ろす。

お気に入りの黒のゴスロリのスカートが赤茶色の血で見事に染められていた。

これはこれで体が震えるほどにカッコイイんだけど、血だけじゃなくて髪の毛とかが血と一緒に服にこびりつくのはいただけない。


「アンタのせいだかんね。」


赤茶色に汚れたスカートの裾を掴みながら空虚な空洞となった目だった場所を睨みつけ、


「天誅ー!!」


ボクは手に持っていたメロンほどの大きさの男の頭を勢いよく蹴り飛ばした。

ゴッ・・・・・という鈍い音と共に男の頭はボクからそう遠くない場所に落ちてコロコロと転がっていく。


ふんっ。いい気味。


えぐり取った目玉をポケットに突っ込んで、バラバラになった頭と体をその場に放置してボクは走り出した。

今回のミッションは

『悪徳業者の親玉を始末せよ』

というもの。

ちなみに目玉を抜き取ったのはただのボクの趣味だったりする。

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