Memory's Piece

にぱっと笑いかけてやると、胡散臭そうに見られてしまった。


「はい、じゃあ、頼兎も武器持って~。」


「あいよ。」


「波狼も準備OK??」


「おけおけ。」


「よしっ、れでぃーふぁいっ!!」


ボクの言葉を合図に、頼兎が弾丸のように飛び出す。

先手必勝、その判断はかなり正しい。

尻尾を振りながら眺めているボクは、ポストの上。

のんびりと二人の戦闘を眺めながら、猫耳を弄ぶ。

ボロボロにされていく頼兎を見るのはなんだか可哀想に見えてくる。

う~ん。弱いねぇ。不憫なほどに。

空を見上げれば、鮮やかな青が広がっている。


「・・・・綺麗だなぁ・・・・・・。」

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