Memory's Piece

なんてったって、爆発音がボロビルのほうから聞こえてきたからね。

あそこはボクの縄張りだって知らない者はそういない。

ってことは、腕利きのプレイヤーかルーキーがボク目当てに襲撃してきたってトコロだろう。


「あ~もうっ!めんどくさいな!!」


波狼がいるから、何かがあるとは思っちゃ居ないけど万が一ってコトもある。

いまは足手まといが一緒に居るし。

ボックスに昼ごはんを押し込んでからツインテールだった髪を邪魔にならないようにポニーテールに結びなおして、ボクは足に力を込めた。

本気で走れば、あそこまで5分とかからない。

道なき道を駆け抜けながら、ボクは静かに息を吸った・・・・・

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