Memory's Piece
「誰が呼んだかその名前!!妖猫のミケ参上っ!!呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!」
心を決めたら即行動。それがボクのルールだ。
潜んでいた死角から飛び出すと、頼兎が驚愕したようにボクの名前を呼んだ。
「魅稀!」
「・・・・誰も呼んでないけどね。」
後者の呟きは波狼のものだ。
とりあえず、スルー。
頼兎と波狼を囲んでいた狼藉者達もボクの突然の登場に度肝を抜かれたように声を荒げた。
「待っていたぞ!妖猫のミケ!」
その言葉だけで目的はボクだったということがすぐに理解できた。
「ふむ。ここをボクの縄張りだと知っての狼藉なんだね。遊び相手・・・・くらいにはなってくれるのかな?」
ニッコリと馬鹿にして微笑んでやると、雑魚共は顔を怒りに赤くして一気に突っ込んできた。
どうやら標的のボクが来たいま頼兎にも、波狼にも用はないらしい。
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