Memory's Piece

なんて馬鹿正直な反応だろう。

面白すぎる。

ボクは頭が悪い奴は大っ嫌いなんだけど、馬鹿は好きなんだよねぇ。

クルクルと舞うように攻撃を避けながらボクは小さく歌を口ずさむ。


「くそっ!ちょこまかと逃げやがって!!」


上機嫌なボクに苛立ったのか、一人が突進してきたのを軽く避けてボクは腰に手を当てて頬を軽く膨らませた。


「もうっ。17対1でか弱い女の子に傷の一つもつけられないの?つまんないなぁ。」


「・・・・か弱い?」


ボソッと呟いたのは傷だらけになった波狼に肩を貸そうとしていた頼兎だった。

わざわざ動きを止めてボクの方を奇怪ものでも見るような目で見つめて来る。

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