Memory's Piece
―――――――・・・
寝て目が覚めたら、窓の外は真っ暗になっていた。
はて。
ボクが眠りについたのは、朝だったか昼だったか。
あれからどれくらいの時間がたったんだろうかとボンヤリと考える。
ポリポリと頬をかいて、上半身を起こすとハラリと毛布が落ちた。
一糸纏わぬ体が月夜に照らされてボクはムッ・・・と眉間にしわを寄せる。
猫から戻った時に服が消えてるのは、本当に厄介。
「・・・・・服・・。」
服は、専用の機械をいじらないと着替えられない。
機械があるのは、訓練所とそれぞれのプレイヤーの部屋だけ。
訓練所は、裸で外に行かなきゃいけないから論外。
自分の部屋に戻るのにも結局は外に出なきゃいけないから却下。
「前の時にハロの言葉に従っといて良かった。」
前に一度、波狼の前で三毛猫化したときに自分の服を波狼に言われて部屋の機械に保存しておいたんだ。
寝起きの頭で、ぽつんと呟いてボクは毛布を巻き付けただけの格好でガッとドアを開けた。
波狼の部屋はボクの部屋とは違って二部屋ある構造。
隣の部屋は、ちょっとした客室みたいな感じで、ソファーには波狼と頼兎が座って何かを話していた。
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