Memory's Piece

気落ちして、うなだれていると突然、ポンポンと肩を慰めるように叩かれて俺は慌てて後ろを振り返った。

魅稀・・・・・な訳がない。

いまさっき寝室に引っ込んだばかりなんだから。

なに一つ気配を感じさせないとは・・・・てだれか?

若干の焦りを感じながら振り返ると、モサッとしたものが俺の視界をうめた。

モサッとしていて青いもの。


「サフ?」


ソファーの背もたれに乗っかってしたり顔で肩を俺の慰めてくるサフを俺は抱き上げた。

いつからいたのか果てしなく謎だ。


「げっ!!クッキーエロモンスター!?いつのまにっ!!」


頼兎が驚くのも無理はない。

何せ、コイツと赤い方のやつは頼兎に洗われてビショビショになったあとに窓のところに干されていたのだから。


「もう乾いたのか?」


両手で持って目線を合わせて尋ねると、グッ!と親指をたててきた。

たしかに俺の手が触れてる場所はフワフワでさらさらな手触りだ。


「良かったな、乾いて。・・・ブラッシングするか?」


風呂上がりの動物にはブラッシングをしてやると喜ぶというのを思い出してサフに聞くと勢いよく頷かれ俺はクスリと笑った。

魅稀も風呂上がりのブラッシングが大好きなのだ。

体がデカイので、するのは大変なのだが幸せそうな顔で大人しくしている魅稀を見るのは嫌いじゃないんだ。

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