恋光をさがして~番外編~
「俺、彼女できたんだ」
食堂から連れ出され、大学外の公園に来た。
手はしっかりと春馬に掴まれたまま。
「そう」
「麻美には、一番に知らせたかった」
素っ気ない私に、春馬は真剣な表情で話しかけてくれる。
「彼女、美咲は俺の幼なじみでさ。夏に帰ったときに再会したんだ」
聞きたくない、けれど・・知りたいと思う自分がいる。
「4つも下だけど、俺が美咲を幸せにしたいと思ってる」
ああ、本当に好きなのね。
私の知らない春馬がいる。
目がとても優しくて、愛おしそうな。
痛いほど、彼女への想いが伝わってくる。
「気づいてたの?」
私の気持ちに。