デスゲーム
それから暫く探したが、福家悠也はどこにも居なかった。携帯に電話もしたが出なかった。

ただ、

①電気は昨日からついていた。

②窓には鍵が掛かっていなかった。


この二点は分かった。福家母は三日経っても帰って来なかったら捜索届を出すと言っていた。

これ以上は何も出来ないな。一旦帰るか。


「結論、昨日窓から梯子か何かを使って家を出た…ということか。

そんで部屋に居ると見せるために電気はつけっ放し。川藤、お前どう見る?」

「どこ行ったか知らねえけど、無事だったらそれでいい」


行方不明…か。普通のやつならありえない。まあいいか、俺のことじゃねえし。


「じゃあな。福家見つかるといいな」

「ああ、元気で学校にくる姿を祈ってるよ」


川藤はそう言うと走って帰って行った。

なぜ走る?…やめだ。考えの分からないのは昔からだから。
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