デスゲーム
~悲劇~
「おはよう隼人。一緒に行こ」

「沙弥。どうしてここに?」


いつものように登校するが違うことが起こった。
マンションの柱の影から出てきたのは沙弥。どうやら待っていたらしい。


「だって一緒に行きたかったから……。やっぱりダメ…かな」

「んなこたねえよ。むしろ嬉しいくらいだし。行こうぜ」


沙弥の肩にポンッと手を乗せて促す。俺が笑うと沙弥も笑顔になった。


「ありがと。あ!もう、制服ズレてるし。どうして整えないかな?」


俺の制服を掴んで上下左右に伸す。利き手のある右半分に大きくずれているのが直ってゆく。


「だって…」

「「めんどうだから」」


く、同じ台詞を言われた。


「これでよしっと。うん、行こっ」


ビシッとして堅苦しい。教室入ったらまた崩そ。

それから学校に着き、階段を昇った所でそれぞれのクラスに分岐する。


「じゃあ私あっちだから、またね」

「ああ、またな」


そういや何組か聞いてないな。まあ同じ学年だから会おうと思えば会えるだろ。

席に座り、一眠りしようとしたら背中に激しい痛みが襲った。
< 112 / 638 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop