デスゲーム
褒めてくれ、と言ってほしそうだが絶対に言わん。どうせあちこち走り回って調べたんだろ。


「聞きたい?」

「俺より弱い奴だから興味ねえ。もう寝るから…」

「そんなこと言わずに聞いて頭の隅にでも置いとけ。

まず3人組は全員同じ、俺らより一つ上の学年の3年C組だ」


はぁ…なるほどな。だからあんなに偉そうだったのか。しゃあねーから少し聞いてやるか。


「そこまででいいから一人だけ聞かせろ。目が細くて鋭い、無表情だった奴」


後ろで構えてた大将のことだ。


「ちぇ、どうせそう言うと思ったよ。強そうな奴にしか興味ねえもんな。

そいつの名前は氷室(ひむろ) 千里(ちさと)。成績は学年トップ。お前とタメ張ってると思うけど?」


あの時薄々感づいていたが、やはり頭いいのか。


「かわいい名前だこと。その氷室ってやつの目的は分かったのか?何故俺達と勝負したのか」

「そこは本人に聞かねえとな。俺は情報を探っただけだから、そこまでは分からん。ただ近寄りづらいオーラ満々だった」
< 115 / 638 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop