デスゲーム
「清水見たか昨日のニュース!」


翌朝川藤が速攻話し掛けてきた。相変わらず朝からうるせえ。


「見たよ、あいつ未だにいないみたいだな」

「俺もうその事が気掛かりで昨日眠れなかったんだよ」

「何の為に早く帰ったんだよお前は。

...ということは数学の小テストの勉強はしたんだよな?」


俺をすがるように見つめてくんな。気持ち悪い。

福家の事ばかりで気が一点に集中してやがる。呆れて教科書とノートを川藤の机の上に開いた。


「いいか、この問題さえ解ければ赤点は免れる。分かったか?今覚えろ、確実正確に。

では睡眠タイムに入るからよろしく」


「なっ、待てって。他は!?5秒でこの問題は覚えた。これ教えろ。得点UPのためだ」


険悪な視線を川藤に与えるがお構いなしに迫ってくる。くそっ、こうなるとしつこいんだよ。


……結局朝のHRまでの時間は潰れてしまうのか。


「あっ、そうそうありがとうな。福家の捜索に協力してくれて」

「あ?別に。俺も気になってるし」
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