デスゲーム
それを聞いて嬉しそうになった川藤に山を叩き込んでいるとHRが始まった。

今度は解答が合っているかしつこく聞いてきたが、無視して机に伏せた。

伏せたつもりだったんだが川藤が後ろからつついてきた。


「清水、俺ら呼び出くらったぞ。今すぐ廊下に来いって」

「めんどい。何の用か知らねえが俺の分も頼む」

「おう。……て無理だから。とにかく急な話らしいぞ」


瞼を擦りつつ、川藤に引っ張られ廊下へ出た。

なんだよ。放課後の事か何かだろうと考えたが、担任の表情はそれより重々しい。


「来たか。実はな、A組の福家悠也君が深夜に発見された。」


担任からそう聞いた瞬間、川藤が喜びに溢れた。

だが俺は不思議と喜べない。気になるのは場所、理由。


「で?何処にいたんだ?怪我は?今何処にいる?」

「待て焦るな。いいか、静かに聞いて絶体に騒ぐなよ。

…言いにくいんだが、福家は昨日の深夜、遺体で発見された」


それを聞いた瞬間俺は凍り付き、川藤は絶望した。
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