デスゲーム
~『デスライン』~
寒さが身に染みる、『デスゲーム』2回戦当日。


「来たか……」


あの館に着くと氷室達の方が先に到着していた。カウンターの椅子に座り、飲み物を飲んでいる。

「氷室…」


こいつが、友達を怪我させた張本人。


「清水君…」

「大丈夫だ。心配ない。安心していいよ」

「ハハハ、計画通りだ。『デスライン』に参加するとは。清水、俺が憎くないか?」


氷室はそう言い、まるで俺を嘲笑った。


「ああ?俺が自分の意思で参加しただけだろ?何が計画だ。それに、これでお前が負けたら立場ないよな」


笑うのを止め、表情が強張っていく。これは効いただろ。


「…レイン、会場に案内しろ。早くゲームを楽しみたいんだ。こいつは絶対に潰す」


不意にレインがいつもの下品な声と共に現れる。「こっちダ☆」と案内された奥の部屋に4人が入る。


「ここは…」


そこには二つの大きいテーブルが中央にあり、左右の壁には二つの鎖が打ちつけられている。その鎖の先には手錠がくっついていた。

ロウソクがうっすらと部屋を照らす。
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