デスゲーム

―敗北の予感―

「先攻は俺から行かせてもらう。3歩進め」


氷室はそう言い、人形を3歩進ませた。そこには3P(ポイント)の文字。


「言い忘れてイたが、人形は一回に1~6マスしか進められナイ。アト同じマスには二度と行けないからな。

さて、このマスは何かな?」


レインが指を振ると、『3P』から『右腕を貫かれる』と言う文字に変化した。


「まあまあダナ。食らえ」

「ぐっ、ぐあぁ…」


人形に針を突き刺した瞬間に沢村が叫んだ。


「レイン、どうゆう事だ?」


さすがの氷室も驚きを隠せなかった。俺と柊もその光景に釘付けだ。


「言ったろ?人形の痛みは人質モ受ける。この赤い線、『デスライン』で繋がってイル限りはナ。

尚、ポイントが高い方が苦痛も大きくナル。逆に人質を傷つけたくないカラと言って、Pが少ないマスばかり選択すると勝てなイ。イイゲームだろ?」


人質をとるか、勝利をとるか。沢村を見た所、痛みはあるようだが血は流れていない。苦痛だけが与えられるゲームか。


「清水ゥ、貴様の番だぜ?」
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