デスゲーム
そうだ柊…。柊の右手は影に浸食されてなくなった。

うつぶせで、御守りをかたくなに握り締め、声も出せずにいる。

いや、あれは、意識を……失った?


「氷室ー!!」

「叫ぶなよ、ちょっかい出しただけだろ?自分の無力さを実感したか。レイン、3歩だ」


軽く受け流し『6P』のマスを宣言する。沢村の叫びなど無視だ。


「さあどうする清水!?もっとあの女に苦痛を与えなければ勝てないぞ?」


………ムカついた。
この野郎わざと柊を傷つけやがったな……。
許さない、許されない。
負けられない、負けない、負けたくない。
仕留める、逃さない。
負けたくない、許さない、逃さない。



絶対に……



ぶっ潰す!!!



「レイン、俺も3歩だ」

「アイヨ、『8P』か。エゲツねえ☆」


レインがそう言った瞬間、人形から伸びる柊への『デスライン』を掴む。左肩に激痛が走る。


「何?ケケッ☆こいつ人質の分の苦痛も受けてルゼ?」

「レイン、1歩の『9P』だ」


だが氷室の人形はまた命令に背き、3歩の『3P』に向かった。
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