デスゲーム
白樺へ戻っても、何も分からないままだった。

情報を全て出し尽くしたしお手上げだ。川藤も何か考え事をしている様で、ずっと話してない。

はあ、一旦闇に葬って明日からの学校生活に集中する事にするか。


「なあ、もう手掛かりは全て出し尽くしたのか?」


「まあな。もうあの場所で最後だよ。…でも俺達の知らない所で何かしていて、心が病んで自殺したとすれば…」

「そんな訳あるかよ。それだけは絶対にしない性格だ。あれでも常識はきちんと守る奴だから」

「…なぁ、もうできる限り忘れよう。明日から死因は考えない事にして。この話題も今日が最後にしよう」


もう何もない。何もできないんだ。素直に諦めるのも肝心だよな。


「…分かった。清水がそう言うならやめる。今日は休んで明日の宿題でもするかな」

「どうせ俺のノート丸写しのくせによく言う」


微笑して、今日は解散した。なんだか月が神々しい夜だった。
< 24 / 638 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop